苔庭・坪庭
苔のある庭園
Garden with moss
日本庭園における苔(コケ)の存在は、あくまでも庭園の中の脇役にすぎませんでした。
しかし、独自の技術と発想で、日本庭園で脇役にすぎなかった苔を、主役にしたものが「苔庭」なのです。
従来、長い年月を必要とされた苔庭づくりを、独自の技術で栽培された苔を用いることで短期間で造ることが可能となりました。
京都の苔寺が人気を集めるように、苔は日本人なら誰しも癒しや懐かしさを感じさせます。
苔の持つ力は、日々忘れがちな日本人独特の感性に語りかけ、自然の息吹きを与え続けてくれる神秘的な植物です。
さらに地球規模の環境問題にも役立っています。
この「苔庭」は、あなたの生活に潤いを与えてくれることでしょう。
小さな空間を美しく彩る坪庭
A courtyard that beautifully colors a small space
坪庭(つぼにわ)は、その名の通り、数坪の範囲に設けられる小さな庭のことを指します。
日本の伝統的な住宅では、空間が限られているために生まれたこの坪庭は、見る人に安らぎと自然への親近感を与えます。
巧みに配置された石や苔、水面、植物たちは、見る角度や時間によってさまざまな表情を見せ、四季折々の風情を楽しむことができます。
駒形造園では、お客様の生活空間に調和した坪庭の設計と施工を提供しています。
お客様のご希望と生活スタイル、そして建物との調和を考慮に入れ、一つ一つ丁寧に計画します。
限られた空間を活用し、日々の生活に自然の息吹を取り入れることができる素晴らしい空間、あなただけの特別な坪庭を創りましょう。
苔の種類
Type of moss
スナゴケ
体は長さ3cmまでで太くずんぐりしている。茎は直立、葉は蜜につき、乾燥に耐える。
ハイゴケ
マット状に生育する黄緑色のコケで茎は長さ10cm以上となり、多数の枝を羽状に出す。日当たりが多少ある樹間などに生育する。
ヒノキゴケ
非常に繊細な感じでウグイス色の羽毛感のあるコケ。このコケは、新葉が展開したときが最も美しい。直射日光と乾燥を嫌う。
ホソバオキナゴケ
土上や樹幹部などに生育し、葉は細く塊状のち蜜な群落をつくる。
カモジゴケ
濃い緑が一年中変わることがなく表面も均一なので半日陰地のグランドカバーに最適。
シノブゴケ
茎は5~10cmに達して蜜に羽状に分岐し、平らな尾状となり黄緑色の大きなマットをつくる。
アラハオオシラガゴケ
ホソバの仲間で大形のコケ。色が白いので苔庭のポイントとして使う。
ウマスギゴケ
一般にスギゴケと呼ばれるものに散種があるが外観上は区別がつきにくい。15~20cmに伸びたら地際から刈り取って再生させるとよい。
ヤマトフデゴケ
絹のような光沢をもつ鮮やかな緑のマット状のコケで高級なビロードの感じを思わせる。乾燥地を好み砂地に適する。
駒形造園は「苔匠・苔庭」の正規の販売・施工代理店です。
苔庭に関するお問い合わせはお気軽にお問い合わせください。
苔のお手入れ方法
How to take care of moss
今まで苔を育てたことのある人は、
それほど多くないと思います。
観葉植物と同じ感覚で育てると、恐らく枯らしてしまうことになるでしょう。
ひとくちに苔と言っても、日本だけでも約2000種類が存在していると言われており、それぞれに生育環境も異なります。
全般的にいえるのは、湿気を好む傾向にあるので、次のお手入れ方法を参考にしていただければと思います。
水やりについて
苔の種類や置く環境、季節などによっても大きく変わるため、一概に「何日に何回」水やりをするというようなマニュアルはありませんが、湿度を保つ環境にない場合は、一日に一回以上は必要となるでしょう。
そのタイミングを知るには、苔は乾燥したときに、葉が閉じたり、縮れたり、変色したりするので、日々よく観察して、そのサインを見極めることが大切です。
基本的に苔は水分を根から吸収するのではなく、空気中の水分を葉から吸収するので、水をやるというよりも湿度を保つことが大切です。
そのため水やりは、霧吹きで葉に行うようにし、土や器が吸収した水分は、葉から吸収するための水分を、一時的に蓄えているものと考えてください。
肥料について
苔だけに関して言えば特に必要はなく、逆に枯らす原因となることもあるので行わない方が無難です。
ただし、根のある植物が生えている「豆盆」や「苔たま」などについては、その植物のために、春と秋に薄めた液肥を与えることをお勧めします。
成長について
ほとんどの苔においては、まれに弱い葉や胞子体が生えることはありますが、葉が一定の背丈から、それ以上に伸びていくことはありません。
苔は通常、増殖により横に広がって面積を増やしていきますので、たとえば器の小さい苔盆でその余地はありませんので、葉が生え変わる程度の成長になります。
ただし、苔の種類によっては枯れてしまった自分の葉の上に増殖するような形で、大きくなるものもあります。
苔たまや豆盆のように根のある植物が生えているものについては、根が伸びることに伴い茎も伸びていくことから、小さな鉢の中では根詰まりを起こし成長は止まってしまいます。
植え替えを行えば成長しますが、小さなかわいさを求めるのであれば、それはあえて控えましょう。なお、それが原因で元気がなくなってしまった場合は、古く太い根から順番に根切りの処置が必要となります。
苔の人工栽培について
Artificial cultivation of moss
長年の研究により、
不可能とされた苔の人工栽培に成功。
コケ(苔、英語名moss)は、不思議な生き物である。
一般的に植物と思われているが実は地衣類で、根はなく胞子で繁殖しているのである。
空気中の湿度・雨・霧などの水分を吸収し水滴の中に含まれる栄養分を分解して生育します。
「コケのむすまで」と、君が代でも唱われるように、生育するには長い年月が必要である。
しかもコケはどこでも生育するわけではない。
日本庭園を代表し、コケで有名な「苔寺」とも言われている西芳寺の庭は、数百年の年月と、よい生育環境を経た結果なのである。一朝一夕に、あの趣きある「苔庭」は出来ないのです。
このため、数々の研究者や企業がコケの人工栽培に挑戦してきましたが、実現には至らなかった。
しかし、コケの魅力に取りつかれた男、有限会社「苔匠」代表取締役 新保
隆は、十数年の試行錯誤の結果、みごとに9種類のコケの栽培に成功したのである。おそらく、9種類ものコケを自由自在に操れる者は日本国内で唯一であろう。
その栽培されたコケは、自然界で育ったものとは全く違う。
園芸研究家も「このようなコケは、見た事がない!」と驚嘆したのもうなずける話だ。
技術的な話はシークレットなのでここでは書けないが、まず、色、艶、ボリューム感がまるで違う。そして環境にも強い。栽培だと弱いのではないかと思われがちだが、栽培だからこそ強くも出来るそうだ。この驚きのコケを使用したものだが、厳しい空間「苔庭」なのです。
ただ単に、庭にコケを持ってくれば育つというものではないらしい。
新保社長の長年の経験、技術がないと、これは出来ないそうだ。
このノウハウがあって初めて、数年から十数年かかる「苔庭」が最短2日で実現できてしまうのである。まさに、このスピード時代のニーズにあった新しい取り組みと言えるであろう。
いままでとは全く違う、悠久の美を体感できることでしょう。